、今日は何の日か知ってるか?」

が日直の当番日誌を書いていると頭上で乾の声がした。

「知ってるよ。6月3日は『ムーミンの日』だよね。」

がにこやかに返すと乾は怪訝そうな顔をした。

「確かにそうなんだが…ほ、他にはなにかなかったかな?」

「測量の日だったよ、確か。」

「ほぉ! にしてはよく知ってるな。建設省、国土地理院等が1989年に制定したんだが。

測量・地図への幅広い理解と関心を深めてもらうために作ったらしい…ではなく…」

「あ!そういえばペリーが黒船来航した日だ!」

「あぁ、そうだね。1853年にミシシッピー号を筆頭に黒船4隻を率いてペリーが浦賀に来航した
日だよ。」

「まさに動乱の幕開けの日ね。」

「対中国貿易のために日本に開国をして欲しかったアメリ…ち、ちがう!そうではなくて!!」

乾は思わず の肩を持ち、両手で自分のほうに向かせた。






「今日は俺の…」







「…誕生日でしょ?貞治くん♪」


は右手の人指し指でちょんっと乾のおでこを軽くはじいた。



「…知っているんじゃないか。」




乾の表情をみると はにやりと笑った。




「だって貞治のそういう顔がみたかったんだもん。」

「悪趣味だ。」

「えぇ〜!彼女の可愛い行動と言ってよ。」

そういいながら は呆れ顔の乾の顔に黒いブックカバーのついた本を押し付けた。

「だぁ〜っ!!なんだっ?!コレは?!」

「誕生日プレゼント。」

「…は?」

「書店探し回ったの。『今日は何の日?−6月3日編−』だよ。ちなみに先に読ませていただき
ましたv」

「だからあんなに今日が何の日か詳しかったわけか…。」

「うん。」

「しかし、よくわからない趣味だな。」

「え?そう?だって好きな人が生まれた日になにがあったのか知りたくない?」

「…そういうものなのか?//」

なぜか乾は少し赤く頬を染めた。

「あ。そうだ。一番大事なコトを言うの忘れてた。」

「一番大事なコト?」

「うん。」


は小さく笑うと乾の首筋にチュッと可愛いキスをした。


「なっ!!//」


夕陽のように真っ赤に染まった乾クン。
は耳元にそっと囁いた。


「はっぴぃばーすでー☆貞治くん。」










今日は何の日?

大好きな貴方がこの世界にやってきた日。









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貞治誕生!!もといバースデー☆おめでとう!!


2004年6月3日     克己